計算等、定款の変更 　(2020年11月9日・企業法)

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計算等

総論

• 会社法における計算の規制の目的：分配可能額の算定、情報の提供

会計帳簿

• 保存：10年
• 閲覧、謄写：
  • 株主：100分の3、議決権、株式数、保有期間要件なし
  • 拒むことができる理由：5つ
  • 親会社社員：裁判所の許可
  • 趣旨：業務財産調査検査役選任と並ぶ
• 会計帳簿の提出命令：裁判所はできる（「これに関する資料」は含まれない）

計算書類等

• 意義：貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表
• 計算書類等：計算書類および事業報告ならびにこれらの附属明細表
• 保存：10年間（計算書類のみ）
• 監査：監査役等の監査、会計監査人の監査、取締役会の承認
• 株主への提供：招集の通知に際して、計算書類、事業報告（監査報告、会計監査報告）
  • 注意：附属明細表は含まれない
• 定時株主総会への提出：計算書類、事業報告
• 計算書類の承認：定時株主総会の普通決議
  • 特例：会計監査人設置会社（5要件）、報告だけだ良い
• 事業報告の内容の報告
• 計算書類の公告：貸借対照表（大会社では損益計算書も）
  • 広告方法（定款で定める）：官報、日刊新聞紙、電子公告
  • 官報・日刊新聞しによる公告の特則
• 臨時計算書類：貸借対照表と損益計算書のみ
  • 監査必要、取締役会・株主総会の承認（不要の場合あり）必要、招集通知で提供不要、株主総会の提出・公告不要
• 計算書類等の備置：5年間（計算書類等、臨時計算書類は必要、連結計算書類は不要）
• 閲覧・謄写：株主及び債権者はいつでも、親会社社員は裁判所の許可
  • 法定の拒否事由：なし

連結計算書類

• 附属明細書なし
• 作成が認められる場合：会計監査人設置会社
• 作成が義務付けられる場合：大会社であって有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもの
• 監査：監査役及び会計監査人の監査、取締役会の承認
• 株主への提供：招集の通知時に提供しなければならない
• 定時株主総会への報告が必要
• 定時株主総会の承認不要、公告・備置も不要

資本金の額等

• 資本金の額：登記事項
• 準備金の額：登記事項ではない
• 資本金の額の減少
  • 株主総会の特別決議（例外あり）、債権者異議手続（例外なし）
  • 資本金の額の減少無効の訴え（6ヶ月以内、株主等・破産管財人・異議を述べた債権者）
• 準備金の額の減少
  • 株主総会の普通決議（例外あり）、債権者異議手続（例外あり）
  • 減少無効の訴えなし
• 資本金・準備金の額の増加：株主総会の普通決議

剰余金の配当

• 当該株式会社の株式等（株式・社債・新株予約権）を除く
• 現物配当は可能
  • 金銭分配請求権を定めない場合は株主総会の特別決議が必要
• 剰余金の配当の決定機関
  • 原則：株主総会の普通決議
  • 現物配当で金銭分配請求権を認めない場合：株主総会の特別決議
  • 中間配当：年1回、取締役会の決議、金銭のみ
  • 分配特則規定：指名委員会設置会社、監査等委員会設置会社、会計監査人設置会社で取締役の任期が1年以内の場合、取締役会が決めることを定款で定めることができる（法務省令の4要件が必要、現物配当は金銭分配請求権を与える場合のみ）
• 純資産の額が300万円を下回る場合は配当不可

剰余金の配当に関する責任

• 分配可能額を超えた場合
  • 株主の支払い義務：配当金額の帳簿価額。会社に対する支払い義務（無過失責任）、会社債権者に対する支払い義務（無過失責任）。善意の株主であっても、支払い義務を負う
• 業務執行者等の責任：配当金額の帳簿価額。立証責任が転換された過失責任。総株主の同意があれば分配可能額を限度として免除可能。善意の株主は業務執行者等からの求償に応ずる義務を負わない。
• 第三者に対する責任：損害賠償責任を負う
• 監査役・会計参与・会計監査人の責任：損害賠償責任を負う
• 欠員填補責任：業務執行者、超過額、立証責任が転換された過失責任、総株主の同意によって全額免除可能
  • 定時株主総会において剰余金の配当がなされる場合
• 違法な剰余金の配当の効力：無効、強行法規違反だから

定款の変更

• 原則：株主総会の特別決議
• 例外①：株主全員の同意
  • 取得条項、特定の株主との合意による自己株式の取得をする場合で売主追加請求権を与えない旨の定款
• 例外②：種類株主全員の同意
  • 取得条項、特定の株主との合意による自己株式の取得をする場合で売主追加請求権を与えない旨の定款、損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会の決議を不要とする定款の定め
• 例外③：309条4項
  • 株主ごとに異なる取り扱いを行う旨の定款
• 例外④：309条3項
  • 全部の株式を譲渡制限株式にする
• 例外⑤：種類株主総会の特殊決議
  • 譲渡制限の定め
• 例外⑥：種類株主総会の特別決議
  • 全部取得条項、損害を及ぼすおそれがある場合
• 例外⑦：決議不要
  • 株式の分割に伴う発行可能株式総数の増加、株式の分割と同時単元株制度の採用、単元株式数の減少または単元株制度の廃止

今日やったこと

• 企業法（計算等、定款の変更、持分会社）
• 企業法の問題集
• 管理会計論の復習

明日やること

• 企業法の続き
• 簿記1級対策
• 管理会計論、財務会計論の復習