企業法

企業法入門その2 (2020年10月16日・企業法)

短答式試験まで 218 日

論文式試験まで 307 日

株主総会

株主総会の権限

  • 取締役会設置会社:会社法が規定する事項及び定款が定める事項、すなわち、基本的重要事項
  • 取締役会非設置会社:一切の事項

株主総会の招集

  • 定時株主総会:毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない
  • 臨時株主総会:必要がある場合は、いつでも招集することができる

議題と議案

  • 議題:株主総会の目的である事項。メインテーマ
  • 議案:具体的な案のこと

議決権

  • 議決権とは:株主総会の決議に加わることができる権利
  • 議決権保障の必要性:株主がその意思会社経営に反映させる手段として重要な意義を有する
  • 1株1議決権の原則:出資額に応じた株主総会決議への影響力を保障するために採用されている
    • 資本多数決の法則
    • 強行法規とされる
    • 例外もある

議決権の行使

  • 原則:自らの全議決権を統一的に行使
  • 議決権の代理行使:代理人によってその議決権を行使することができる
    • 趣旨:株主の議決権行使容易にし、その権限を保障する必要がある
  • 書面による議決権行使(書面投票制度):株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができる旨を定めることができる
    • 趣旨:株主の議決権行使を容易にし、その権限を保障する。他人を介在させることなく、直接に株主の意思を決議に反映させる。
  • 電磁的方法による議決権の行使(電子投票制度):株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができる旨を定めることができる
    • 趣旨:書面投票制度の趣旨と同様

普通決議

  • 定足数・決議要件
    • 原則:議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権過半数をもって行う
    • 例外:定足数の要件は、定款完全に排除することができる。
    • 定款による決議要件の加重は認められる
  • 役員の選解任決議の特則:定足数について議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1未満に引き下げることができない

特別決議

  • 定足数・決議要件:議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行わなければならない
  • 定款の変更は特別決議を経る必要がある

株主総会の決議の瑕疵

  • 民法の一般原則
    • 無効の主張:いつでも、でも、どのような方法でも主張するこができる
    • 相対効の原則:民事訴訟における判決の効力は、原則として訴訟当事者間にしか及ぼない
  • 法的安定性の確保と法律関係の画一的確定
    • 法的安定性:法律関係が変動せずに安定している状態
    • 法律関係の画一的確定:裁判所が許容した判決の効力を当事者だけでなく、すべての人に画一的に及ぼすこと
  • 種類:
    • 1.議決取消しの訴え
    • 2.決議無効確認の訴え
    • 3.決議不存在確認の訴え

議決権取消しの訴え

  • 決議時点まで遡って無効となる
  • 訴訟権者が提訴期間内に訴えを提起し、その認容判決が確定した場合に初めて無効となる
    • 無制限に認めてしまうと、法的安定性を害するため、決議の取消しの主張を可及的に制限
    • 主張期間:決議の日から3ヶ月以内
    • 主張方法:決議取消の訴えによって主張しなければならない
  • 効力
    • 対世的効力:第三者に対してもその効力を有する
    • 遡及効:当該決議は遡及的に無効となる⇔将来効

役員および会計監査人の選任および解任

総論

  • 役員とは:取締役会計参与監査役
  • 株式会社と役員及び会計監査人との関係:委任に関する規定に従う
  • 定款による資格制限
    • 公開会社:定めることができない
    • 非公開会社:定めることができる
  • 人数
    • 取締役会非設置会社:1人以上
    • 取締役会設置会社:3人以上
  • 役員および会計監査人の選任
    • 株主総会の普通決議によって選任。定足数は3分の1未満に引き下げることはできない。
  • 終任およ解任
    • 辞任:いつでも辞任することができる
    • 解任:いつでも、株主総会の決議によって解任できる。普通決議により行い、定足数は3分の1未満に引き下げることはできない。

取締役

業務の執行

  • 意思決定:業務執行決定
  • 執行:業務の執行

取締役会非設置会社における業務の執行

  • 業務執行の決定
    • 1人の場合:単独で行う
    • 2人以上の場合:定款に定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定
  • 業務の執行:定款に定めがある場合を除き、株式会社の業務を執行
  • 決定の委任:日常の業務執行の決定は、定款に別段の定めを設けていなくても、各取締役に委任することが可能。重要な業務執行の決定は委任不可

取締役会設置会社における業務の執行

  • 業務執行の決定
    • 原則:取締役会が業務執行の決定を行う
    • 代表取締役等への業務執行の決定の委任:代表取締役代表取締役以外の業務執行取締役等に委任することができる
  • 業務の執行:業務執行取締役が行う

代表

  • 取締役会非設置会社
    • 取締役が1人の場合:当該取締役が株式会社を代表
    • 取締役が2人以上の場合:各自、株式会社を代表
    • 代表取締役を定めることができる
  • 取締役会設置会社
    • 取締役の中から代表取締役を選定しなければならない

取締役会

総論

  • 取締役会とは:すべての取締役で組織される会議体で、株式会社の業務執行の決定、取締役の職務執行の監督代表取締役の選定および解職を職務とする株式会社の機関

取締役会の決議

  • 議決に加わることのできる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行う
  • 議決権:1人につき1個の議決権を有する(頭数多数決
  • 行使方法:代理人による議決権の行使、書面投票、電子投票などは認められない

今日やったこと

  • 財務会計論(計算)の金融商品・棚卸資産の練習問題
  • 企業法の入門論点

明日やること

  • 財務会計論(計算)の練習問題、総復習
  • 管理会計論の練習問題、総復習
  • 企業法の入門論点