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目次
包括利益
リサイクリング
- リサイクリングとは:過去にその他の包括利益として認識した項目がその後実現した時に、当期純利益の構成要素として振り替える処理。
- 純利益=実現利益
- 2重計上を回避できる
- 本会計基準:組替調整
- 純利益=実現利益
- 2重計上を回避できる
- リサイクリング禁止とは:過去にその他の包括利益として認識した項目がその後実現した時に、当期純利益の構成要素として認識するのを禁止。利益剰余金を直接増減させる。
- 純利益≠実現利益
- 2重計上を回避できる
その他の包括利益の内訳の開示
- 内訳項目:
- 原則:区分して表示、税効果を控除後の金額で表示
- 例外:税効果前の金額で表示し、税効果の金額を一括して加減
- 注記①:その他の包括利益の各内訳項目別の税効果の金額
- 持分法:税効果の金額の注記の対象には含まれない
- 注記②:組替調整額
- 組替調整額とは:当期純利益を構成する項目のうち、当期又は過去の期間にその他の包括利益に含まれていた金額
- 注記方法:その他の包括利益の内訳項目ごとに注記
- 組替調整の目的:包括利益の2重計上を回避するために行われる
- 組替調整額の算定:当期純利益に含められた額
- 注記の省略:四半期財務諸表においては省略可
- 適用時期:個別財務諸表への適用は見送られている
包括利益を表示する計算書
- 以下の2つの選択適用
- 1計算書方式:一覧性、明瞭性、理解可能性等の点で利点がある。国際的な会計基準との整合性がある。
- 2計算書方式:当期純利益情報を強調することができる。我が国の考え方と整合的。
会計上の変更及び誤謬の訂正
本会計基準の必要性
- 財務諸表の遡及処理を求めている
- 財務諸表の遡及処理とは:遡及適用、財務諸表の組替え、修正再表示など過去の財務諸表を作り直すこと。
- 効果:財務諸表全体についての期間比較可能性、さらに企業間の比較可能性も高める
基本事項
- 会計方針の変更→「遡及適用」、遡及処理
- 表示方法の変更→「財務諸表の組替え」、遡及処理
- 誤謬の訂正→「修正再表示」、遡及処理
- 会計上の見積りの変更→遡及処理は行わない
本会計基準の適用される財務諸表
- 連結財務諸表のみならず、個別財務諸表でも適用する
会計方針の変更
- 正当な理由(以下の2つ)により変更を行う場合を除き、毎期継続して適用
- 1.会計基準等の改正に伴う会計方針の変更
- 特定の経過的な取扱が定められていない場合:新たな会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用する
- 特定の経過的な取り扱いが定められている場合:その経過的な取り扱いに従う
- 2.(1.)以外の正当な理由による会計方針の変更
- 過去の期間のすべてに遡及適用
- 原則的な取り扱い
- 累積的影響額:最も古い期間の期首のB/Sに反映
- 各期間の影響額:各期間のP/Lに反映
- 原則的な取扱いが実務上不可能な場合
表示方法の変更
- 次のいずれかの場合を除き、毎期継続して適用
- 1.会計基準又は法令等の改正
- 2.会計事象等を財務諸表により適切に反映するため
- 原則的な取り扱い
- 表示する過去の財務諸表について、新たな表示方法に従い財務諸表の組替を行う
- 原則的な取扱が実務上不可能な場合:実行可能な最も古い期間から新たな表示方法を適用
会計上の見積もりの変更
- 過去に遡って処理せず、その影響は将来に向けて認識する
- その影響を当期以降の財務諸表において認識する
- キャッチ・アップ方式とプロスペクティブ方式
- 原則的な会計処理:変更期間のみに影響する場合には、当該変更期間に会計処理を行い、将来の期間にも影響する場合には、将来にわたり会計処理を行う
- 会計方針の変更を会計上の見積もりの変更と区別することが困難な場合の取り扱い
- 例:減価償却方法を変更する場合
- 国際会計基準:会計上の見積もりに該当し、会計上の見積もりとして取り扱う
- 現行・米国会計基準:会計方針に該当するが、会計上の見積もりの変更と同様に扱う
過去の誤謬の取り扱い
- 過去の財務諸表を修正再表示する
- 過去の誤謬と会計上の見積もりの変更
- 過去の誤謬に関する具体的な取り扱い:
- 累積的影響額:最も古い期間の期首のB/Sに反映
- 各期間の影響額:各期間のP/Lに反映
- 注意:事務上不可能な場合の取り扱いは明記していない
今日やったこと
- 管理会計論の設備投資の経済性計算の論点
- 財務会計論(理論)の包括利益・会計上の変更及び誤謬の訂正の論点
- 財務会計論(計算)の在外子会社の復習
- 管理会計論の復習
明日やること
- 管理会計論の設備投資の経済性計算の続きの論点
- 財務会計論(理論)の続きの論点