第 1 回短答式試験まで 187 日
論文式試験まで 444 日
目次
作業途中での材料の追加投入があったときの仕掛品計算(総合原価計算)
ポイント
材料の追加投入時期と未完成品の進捗度によって、追加投入する材料費が、
- 前期に投入されたものか
- 今期に投入したものか
- 来期に投入する予定のものか
を判断する。
材料の追加投入が、いつ行われたか意識すること。
- 月初:
- 投入済み:未完成品進捗度(%)<追加投入時期(%)
- 投入前:未完成品進捗度(%)> 追加投入時期(%)
- 月末:
- 投入済み:未完成品進捗度(%)>追加投入時期(%)
- 投入前:未完成品進捗度(%)<追加投入時期(%)
仕掛品計算方法
手順は普通の時と基本的に同じ。違う部分のみ太字にする。
最初から投入している材料を材料 A、追加投入する材料を材料 Bとする。
先入先出法の仕掛品計算
- 図で状況を整理
- 材料費 A と加工費と材料費 Bの仕掛品の BOX 図を別々に書く
- 問題文で与えられた情報を BOX 図に書き込む
- 加工費の月初の個数と月末の個数を計算し、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる
- 材料費 B の月初の個数と月末の個数を計算し(前節のポイント参照)、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、それぞれの月末の仕掛品原価を(今期投入金額 ÷ 今期投入数 ✖ 月末の個数)でもとめる
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、完成品原価を(月初仕掛品+今期投入金金額ー月末の仕掛品原価)でもとめる。
平均法の仕掛品計算
- 図で状況を整理
- 材料費 A と加工費と材料費 Bの仕掛品の BOX 図を別々に書く
- 問題文で与えられた情報を BOX 図に書き込む
- 加工費の月初の個数と月末の個数を計算し、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる。平均法の場合、個数の合計と、仕掛品の合計をそれぞれ計算する。
- 材料費 B の月初の個数と月末の個数を計算し(前節のポイント参照)、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる。平均法の場合、個数の合計と、仕掛品の合計をそれぞれ計算する。
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、それぞれの月末の仕掛品原価を(仕掛品の合計 ÷ 個数の合計 ✖ 月末の個数)でもとめる
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、完成品原価を(仕掛品の合計ー月末の仕掛品原価)でもとめる。
材料を平均的に追加投入したときの仕掛品計算(総合原価計算)
ポイント
平均的に追加投入した材料費は、加工費と同じように計算する。つまり、月初・月末それぞれにおいて、未完成品の進捗度に応じて未完成品の個数を計上する。
仕掛品計算方法
手順は普通の時と基本的に同じ。違う部分のみ太字にする。
最初から投入している材料を材料 A、追加投入する材料を材料 Bとする。
先入先出法の仕掛品計算
- 図で状況を整理
- 材料費 A と加工費と材料費 Bの仕掛品の BOX 図を別々に書く
- 問題文で与えられた情報を BOX 図に書き込む
- 加工費の月初の個数と月末の個数を計算し、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる
- 材料費 B の月初の個数と月末の個数を計算し(前節のポイント参照、加工費と個数は同じ)、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、それぞれの月末の仕掛品原価を(今期投入金額 ÷ 今期投入数 ✖ 月末の個数)でもとめる
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、完成品原価を(月初仕掛品+今期投入金金額ー月末の仕掛品原価)でもとめる。
平均法の仕掛品計算
- 図で状況を整理
- 材料費 A と加工費と材料費 Bの仕掛品の BOX 図を別々に書く
- 問題文で与えられた情報を BOX 図に書き込む
- 加工費の月初の個数と月末の個数を計算し、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる。平均法の場合、個数の合計と、仕掛品の合計をそれぞれ計算する。
- 材料費 B の月初の個数と月末の個数を計算し(前節のポイント参照、加工費と個数は同じ)、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる。平均法の場合、個数の合計と、仕掛品の合計をそれぞれ計算する。
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、それぞれの月末の仕掛品原価を(仕掛品の合計 ÷ 個数の合計 ✖ 月末の個数)でもとめる
- 材料費 A と加工費と材料費 Bで、完成品原価を(仕掛品の合計ー月末の仕掛品原価)でもとめる。
仕損と減損とは(総合原価計算)
仕損
仕損とは、失敗してしまうこと。失敗してしまった不合格品のことを仕損品という。
減損
減損とは、蒸発などにより、原料が減ってしまうこと。
仕損と減損の違い
- 仕損
- 失敗すること
- 失敗したモノはのこる
- 評価額がある。仕損品を売った場合の売却額を仕損品の評価額という。
- 減損
- モノが減ること
- モノは残らない。
- 評価額がない。
度外視法
度外視法とは、仕損品にかかった原価を別個に計算せず、仕損の発生を無視して計算する方法。
簿記 2 級では、度外視法を使った仕損の処理しか出題されない。
6 つの仕損の処理方法(総合原価計算)
先入先出法 | 平均法 | |
---|---|---|
完成品原価に含めて処理 | ① | ② |
完成品原価と月末仕掛品原価に含めて処理 | ③ | ④ |
発生点不明の時 | ⑤ | ⑥ |
仕損の処理①完成品原価に含めて処理(総合原価計算)
どういう時に完成品に含めて処理するか
仕損が月末仕掛品の加工進捗度よりもあとに発生した場合、仕損を完成品原価に含めて処理する。
仕損計算方法
ポイント
手順は先入先出法と平均法それぞれで、普通の総合原価計算における仕掛品計算の手順と同様。
ただ、仕損をBOX図に書き足し、材料費の中で(加工費はいじらない)、完成品原価から仕損品の評価額を引く。
仕損の処理②完成品原価と月末仕掛品原価に含めて処理(総合原価計算)
どういう時に完成品に含めて処理するか
仕損が月末仕掛品の加工進捗度よりも後に発生した場合、仕損を完成品原価と月末仕掛品原価の両方に含めて処理する。
仕損計算方法
ポイント
ここから明日やる
今日やったこと
- 追加投入のときの総合原価計算の理論、練習問題
- 仕損の理論(仕損とは、完成品原価に含める場合)
明日やること
- 仕損の理論(完成品原価と月末仕掛品原価両方に含める場合、発生点が不明の場合)
- 練習問題