工業簿記

2020年5月23日 簿記 2 級(商業)復習

簿記一巡の手続き

簿記一巡

簿記の仕事は、日々の手続きと、決算時の手続きの2種類に分かれる。

  1. 日々の手続き
    1. 取引
    2. 仕分け(仕訳帳)
    3. 転記(総勘定元帳)
  2. 決算の手続き
    1. 残高試算表決算整理前
    2. 決算整理仕訳(残高試算表決算整理後)
    3. 決算振替仕訳(貸借対象表 B/S、損益計算書 P/L)

用語解説

日々の取引

  • 取引資産、負債、純資産、収益、費用の増減変化をもたらす事象。
  • 仕訳帳:勘定口座に記入しやすいように、取引を借方項目と貸方項目に分けて記述し、まとめたもの
  • 総勘定元帳:仕訳に基づき、勘定口座に転記した取引を帳簿にまとめたもの

決算の手続き

  • 決算整理前残高試算表:勘定口座の残高を集計し、期中仕訳の勘定転記を検証するための表
  • 決算整理仕訳:各勘定残高に一定の修正を加えるための仕訳。例えば、商品の評価、棚卸減耗損、貸倒引当金の設定など。期中仕訳とは別物
  • 決算整理後残高試算表:決算整理仕訳の勘定転記を検証するための表
  • 決算振替仕訳:各勘定口座を締切るための仕訳。損益振替、資本振替、残高確定
  • 損益計算書 P/L、貸借対照表 B/S:起業の正しい経営成績と財務状態を報告するための書類。これらは財務諸表とも呼ばれる。

財務諸表

財務諸表とは

財務諸表とは、企業の経営活動の結果を報告するために作成する書類。主に 3 種類ある。

  1. 損益計算書(Profit and Loss statement: P/L):一定期間の経営成績をあらわす。
  2. 貸借対照表(Balance Sheet: B/S):一定期日の財政状態をあらわす。
  3. 株主資本等変動計算書:一定期間の純資産の変動額をあらわす。

損益計算書の作り方

損益計算書は、一定期間の経営成績をあらわす。

  1. 売上総利益 = $売上高 - 売上原価$
  2. 営業利益 = $売上総利益 - (販売費 + 一般管理費)$
  3. 経常利益 = $営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用$
  4. 当期純利益 = $経常利益 + 特別利益 - 特別損失 - 法人税等$

貸借対照表の作り方

貸借対照表は、一定期日の財政状態をあらわす。

資産の部、負債の部、純資産の部三区分に分ける

  • 資産の部
    • 流動資産 ex)売掛金
    • 固定資産 ex)土地
  • 負債の部
    • 流動負債 ex)支払手形
    • 固定負債 ex)退職給付引当金
  • 純資産の部
    • 株主資本
    • 資本金
    • 資本剰余金 ex)資本準備金
    • 利益剰余金 ex)利益準備金
    • 評価・換算差額等 ex)その他有価証券評価差額金

株主資本等変動計算書の作り方

株主資本等変動計算書は、一定期間の純資産の変動額をあらわす。

  • 貸借対照表の純資産の部を、株主資本評価・換算差額等2 区分に分ける。
  • それぞれを当期首残高当期変動額当期期末残高3 区分に分ける。