簿記一巡の手続き
簿記一巡
簿記の仕事は、日々の手続きと、決算時の手続きの2種類に分かれる。
- 日々の手続き
- 取引
- 仕分け(仕訳帳)
- 転記(総勘定元帳)
- 決算の手続き
- 残高試算表決算整理前
- 決算整理仕訳(残高試算表決算整理後)
- 決算振替仕訳(貸借対象表 B/S、損益計算書 P/L)
用語解説
日々の取引
- 取引:資産、負債、純資産、収益、費用の増減変化をもたらす事象。
- 仕訳帳:勘定口座に記入しやすいように、取引を借方項目と貸方項目に分けて記述し、まとめたもの
- 総勘定元帳:仕訳に基づき、勘定口座に転記した取引を帳簿にまとめたもの
決算の手続き
- 決算整理前残高試算表:勘定口座の残高を集計し、期中仕訳の勘定転記を検証するための表
- 決算整理仕訳:各勘定残高に一定の修正を加えるための仕訳。例えば、商品の評価、棚卸減耗損、貸倒引当金の設定など。期中仕訳とは別物
- 決算整理後残高試算表:決算整理仕訳の勘定転記を検証するための表
- 決算振替仕訳:各勘定口座を締切るための仕訳。損益振替、資本振替、残高確定
- 損益計算書 P/L、貸借対照表 B/S:起業の正しい経営成績と財務状態を報告するための書類。これらは財務諸表とも呼ばれる。
財務諸表
財務諸表とは
財務諸表とは、企業の経営活動の結果を報告するために作成する書類。主に 3 種類ある。
- 損益計算書(Profit and Loss statement: P/L):一定期間の経営成績をあらわす。
- 貸借対照表(Balance Sheet: B/S):一定期日の財政状態をあらわす。
- 株主資本等変動計算書:一定期間の純資産の変動額をあらわす。
損益計算書の作り方
損益計算書は、一定期間の経営成績をあらわす。
- 売上総利益 = $売上高 - 売上原価$
- 営業利益 = $売上総利益 - (販売費 + 一般管理費)$
- 経常利益 = $営業利益 + 営業外収益 - 営業外費用$
- 当期純利益 = $経常利益 + 特別利益 - 特別損失 - 法人税等$
貸借対照表の作り方
貸借対照表は、一定期日の財政状態をあらわす。
資産の部、負債の部、純資産の部の三区分に分ける
- 資産の部
- 流動資産 ex)売掛金
- 固定資産 ex)土地
- 負債の部
- 流動負債 ex)支払手形
- 固定負債 ex)退職給付引当金
- 純資産の部
- 株主資本
- 資本金
- 資本剰余金 ex)資本準備金
- 利益剰余金 ex)利益準備金
- 評価・換算差額等 ex)その他有価証券評価差額金
株主資本等変動計算書の作り方
株主資本等変動計算書は、一定期間の純資産の変動額をあらわす。
- 貸借対照表の純資産の部を、株主資本と評価・換算差額等の2 区分に分ける。
- それぞれを当期首残高、当期変動額、当期期末残高の 3 区分に分ける。