工業簿記

2020年5月31日 工業簿記(個別原価計算、総合原価計算)

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個別原価計算とは(個別原価計算)

個別原価計算

個別原価計算とは、オーダーメイドの製品を作るときに使う原価計算方法。大量生産ができず、手間がかかり、原価価格が高くなる。

個別原価計算の特徴

  • 受注生産で使われる
  • 一つ一つの製品がオーダーメイド
  • 例えば、建物など

製造指図書と原価計算表(個別原価計算)

製造指図書とは

製造指図書とは、一つ一つの製品ごとに、注文内容とかかった費用が書いてある紙。

原価計算表とは

原価計算表とは、各製品の製造原価を集計した表のこと。備考欄には、月末の作業の状況を書く。

仕損品(個別原価計算)

仕損とは

仕損とは、製造している途中で失敗すること。簿記 2 級では、失敗したけれど補修すれば直るパターンが出題される。

仕損品が発生した場合の原価計算表と仕訳

  • 原価計算表:補修指図書で計上した仕損費を、その製品のもとの原価計算表に振り替える。
  • 仕損費の仕訳:

    仕掛品(No.n)  3,000/仕掛品(No.n-2)  3,000

仕訳:個別原価計算

個別原価計算の場合、原価計算表をもとに、賦課(直課)・配賦の仕訳をする問題が出題されることがある。

このような問題が出題されたとき、原価計算表のデータにしたがって、仕訳をしていく。原価計算表をもとに、最低 4 つ最大 6 つの仕訳をすることになる。

  1. 直接材料費から賦課(必須)
  2. 直接労務費から賦課(必須)
  3. 直接経費から賦課(必須)
  4. 製造間接費から配賦(必須)
  5. 仕掛品の製品への振り替え(月末に製品が完成している場合)

    製品  1,000/仕掛品  1,000

  6. 製品の売上原価への振り替え(月末に製品を引渡済の場合)

    売上原価  1,000/製品  1,000

総合原価計算とは(総合原価計算)

総合原価計算

総合原価計算とは、一つの製品を大量生産する場合に使う原価計算方法。

総合原価計算では、製造原価を直接材料費と加工費の 2 つに分けて計算する。

加工費とは

加工費とは、加工が進むにつれて増える製造原価のこと。

  • 直接材料費:直接材料費
  • 加工費:直接労務費+直接経費+製造間接費

総合原価計算における 2 種類の仕掛品計算方法(総合原価計算)

  1. 先入先出法
  2. 平均法

先入先出法による仕掛品計算(総合原価計算)

次の 6 つのステップをふむ

  1. 図で状況を整理
  2. 材料費と加工費の仕掛品の BOX 図を別々に書く
  3. 問題文の情報を BOX 図に書き込む
  4. 加工費の月初の個数と月末の個数を計算し、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる
  5. 材料費と加工費で、それぞれの月末の仕掛品原価を(今期投入金額÷今期投入数✖ 月末の個数)でもとめる
  6. 完成品原価を(月初仕掛品+今期投入金金額ー月末の仕掛品原価)でもとめる。

平均法による仕掛品計算(総合原価計算)

次の 6 つのステップをふむ

  1. 図で状況を整理
  2. 材料費と加工費の仕掛品の BOX 図を別々に書く
  3. 問題文の情報を BOX 図に書き込む
  4. 加工費の月初の個数と月末の個数を計算し、投入の個数を(完成品の個数+月末の個数ー月初の個数)でもとめる。平均法の場合、個数の合計と、仕掛品の合計をそれぞれ計算する。
  5. 材料費と加工費で、それぞれの月末の仕掛品原価を(仕掛品の合計÷個数の合計✖ 月末の個数)でもとめる
  6. 完成品原価を(仕掛品の合計ー月末の仕掛品原価)でもとめる。

作業途中での材料の追加投入があったときの仕掛品計算(総合原価計算)

明日やる

材料を平均的に追加投入したときの仕掛品計算(総合原価計算)

明日やる

総合原価計算における仕掛品計算の出題パターン 6 つ(総合原価計算)

先入先出法 平均法
通常
作業途中で追加投入があったとき
材料を平均的に追加投入したとき

今日やったこと

  • 個別原価計算の理論、練習
  • 総合原価計算の理論、練習

明日やること

  • 作業途中での材料の追加投入があったときの仕掛品計算
  • 材料を平均的に追加投入したときの仕掛品計算
  • 総合原価計算における仕損と減損