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論文式試験まで 322 日
目次
財務情報分析総論
財務諸表分析の種類
- 収益性分析:最も重要。期間比較や経営比較がメイン
- 活動性分析
- 安全性分析:目標値や理論値との比較がメイン
- キャッシュ・フロー分析
財務諸表分析の方法
- 実数分析
- 比率分析
- 構成比分析(垂直分析)
- 比較分析
- 期間比較:水平分析、趨勢分析
- 経営比較:クロス・セクション分析
- 目標値比較
比率分析の基本ルール
- P/LとP/L:年間値を使用
- P/LとB/S:P/Lは年間値、B/Sは平均残高
- B/SとB/S:期末残高を使用
財務諸表分析の限界
- 貨幣評価できない要素が含まれない
- 財務諸表の数値は過去データ
収益性分析
収益性とは
- 企業の利益獲得能力
- もっとも重要な分析
資本利益率(ROI)
- 総資本経常利益率(ROA)
- 意味:企業活動全体の収益性
- 総資本利払前経常利益率:分子に金融費用を加算
- 総資本事業利益率(ROA)
- 事業利益=営業利益+金融収益
- 経営資本営業利益率
- 意味:営業活動自体の収益性
- 自己資本純利益率(ROE)
- 意味:株主の視点からみた投資の収益性
- 自己資本=株主資本+評価・換算差額等
売上高営業利益率
- 意味:製品やサービスのマージン率
資本利益率に関する諸論点
- 資本利益率の展開:資本利益率=売上高利益率✕資本回転率
- 経営戦略と資本利益率:
- 薄利多売戦略:売上高利益率が低く、資本回転率が高い
- ブランド戦略、リストラ戦略:売上高利益率が高く、資本回転率が低い
- 連結基礎概念とROEの関係:親会社説・経済的単一体説で数値が異なる
- 自己資本純利益率(ROE)の展開:ROE=売上高利益率✕総資本回転率✕財務レバレッジ
- 財務レバレッジの効果:ROAの変動幅以上にROEのの変動幅が大きくなる。(要は、業績がいいときは借金たくさんして、悪いときは借金するな)
活動性分析
活動性分析の種類
- 経営資本回転率
- 意味:経営資本の運用効率を示す
- 大きければ大きいほどよい
- 逆数:経営資本回転期間:短いほうがよい
- 売上債権の回転分析
- 意味:売上債権が売上高によって何回転したか示す
- 売上債権回転率:高いほうがよい
- 売上債権回転期間:短いほうがよい
- 注意:貸倒引当金控除前、割引・裏書手形を加算
- 理論的な計算方法:売上高ではなく、売上債権回収額を用いるべき
- 棚卸資産の回転分析
- 意味:棚卸資産が売上高によって何回転したか示す
- 棚卸資産回転率:高いほうがよい
- 棚卸資産回転期間:短いほうがよい
- 理論的な計算方法:年間売上高ではなく、売上原価を用いるべき
- 付随的な分析:原材料回転期間、仕掛品回転期間、製品回転期間
- 有形固定資産の回転分析
- 意味:経営活動における有形固定資産の利用度を示す
- 有形固定資産回転率
- 有形固定資産回転期間
- 注意①:単に高ければ高いほどよいという訳ではない(必要な投資をしていないだけの可能性もある)
- 注意②:建設仮勘定を控除しない
安全性分析
意味
- 企業の財務基盤の健全さ
- 短期と長期、ストックとフロー
短期 | 長期 | |
---|---|---|
ストック | 流動比率・当座比率 | 負債比率、自己資本比率固定比率、固定長期適合比率 |
フロー | インタレスト・カバレッジ・レシオ | - |
ストック数値による安全性分析
- すべてB/S項目を利用するので、期末残高のみを用いる
- ストック数値による安全の限界
- フロー項目の大きさやタイミングが重要
- 特定時点における資産の清算価値でしかない
- 流動比率
- 意味:企業の短期的な債務返済能力を示す
- 目安:200%以上
- 注意:高ければ高いほどよいという訳ではない(収益性を犠牲にする)
- 当座比率
- 意味:流動性比率と比較してより厳しく判定するための指標
- 目安:100%以上
- 自己資本比率
- 意味:奇病の財務基盤の健全性を示す
- 目安:50%以上
- 補足:財務レバレッジとして利用できる
- 負債比率
- 意味:企業の財務基盤の健全性を示す。他人資本への依存度を表す
- 目安:100%以下
- 補足:財務レバレッジとして利用できる
- 固定比率
- 意味:固定資産投資の安全性を示す
- 目安:100%以下(業種による)
- 補足:繰延資産を固定資産に含めて計算することがある
- 固定長期整合比率
- 意味:固定比率と同様に固定資産投資の安全性を示す
- 目安:必ず100%以下
- 補足:繰延資産を固定資産に含めて計算することがある
フロー数値による安全性分析
- インタレスト・カバレッジ・レシオ
- 意味:利息の何倍の経常的な収益を獲得できているかを示す
- 目安:1.0を上回ることが必須
キャッシュ・フロー分析
営業CF対利息比率
- 分子:利息等控除前の営業活動によるCF
- 意味:キャッシュ・フローに裏付けられたインタレスト・カバレッジ・レシオ
- 目安:1.0を上回ることが必須
その他の指標
- 経常収支比率
- 意味:収支面から見た企業の安全性
- 目安:100%を上回ることが必須
- 架空売上等を見破るのに重要
- 営業CFマージン
- 自己資本営業CFマージン
- 営業CF対流動負債比率
- 設備投資対営業CF比率
- 有利子負債返済年数
予想される問題
- 収益性分析の問題
- 活動性分析の問題
- 安全性分析の問題
- キャッシュ・フロー分析の問題
今日やったこと
- 管理会計論の続きの財務情報分析の論点
- 財務会計論(理論)の復習
- 財務会計論(計算)の転換社債型新株予約権付社債・連結退職給付会計の復習
- 財務会計論(理論)のストック・オプションの続きの論点
明日やること
- 管理会計論の続きの論点
- 財務会計論(理論)のキャッシュ・フローの論点
- 財務会計論(理論)の復習
- 財務会計論(理論)の答案練習