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目次
連産品総論
連産品とは
- 同一工程において同一原料から同時必然的に生産される異種の製品であって、相互に主副を明確に区別できないもの
- 特徴:連産品全体で減価が発生する=結合減価(連結減価)
連産品減価の計算手順
- 通常の総合原価計算で、結合減価を算定
- 見積もりデータを用いて積数を計算
- 理由:偶然性の排除
- 積数比で結合減価を按分
- 実際データで各製品の分離後の総合原価計算を行う
- 最終完成品減価を算定
結合減価の按分方法の種類
- 物量法(生産量基準)
- 市価法
- 追加加工なし
- 追加加工あり(NRV法)
- 追加加工あり(修正NRV法)
連産品の計算
物量法(生産基準)
- 等価係数がすべて等しい
市価法(追加加工なし)
- 正常市価の比を等価係数とする
- 利益率は一致する
- 注意:正常市価は見積もりデータを使用する
NRV法(追加加工あり)
- 正味実現可能価額の比で結合減価を按分する
- 利益率は一致しない
- 在庫がある場合:当月完成品数量ではなく、分離点での生産量をもとに積数比を計算
- 仕損減損や追加材料:仕損減損発生量や追加材料も控除する
- 注意:分離点は見積もりデータをもとに、分離後は実際データをもとに
修正NRV法(追加加工あり)
- 利益率が等しくなるように結合減価を按分する
- 利益率は一致する(利益操作の危険性を排除できる)
- 正常売上高の合計値を計算
- 売上原価の合計値を計算
- 売上総利益を計算
- 利益率を計算
- 利益率をもとに各製品の売上利益を計算
- 各製品の売上利益をもとに、結合減価を振り分ける
まとめ
等価係数 | 追加加工 | 利益率 | |
---|---|---|---|
物量基準 | 原価発生原因主義 | - | 一致しない |
単純市価基準 | 負担能力主義 | なし | 一致する |
NRV法 | 負担能力主義 | あり | 一致しない |
修正NRV法 | 負担能力主義 | あり | 一致する |
連産品に関するその他の論点
連産品と副産物
- 副産物はその評価額を、あらかじめ総合減価から控除
- 連産品と副産物の違い:経済的重要性のみ⇒連産品を副産物に準じて処理するこも可能
- 連産品と副産物の評価方法の違い:連産品は、販管費について控除の記載がない。また、通常の利益も控除しない
結合減価を各連産品に按分する理由
- 財務諸表作成目的(原価計算)のみ
- 注意:負担能力に基づく按分計算しかできない。(原価発生原因主義は適用できない)
連産品・副産物・等級製品・作業屑
- 連産品と副産物と作業屑:経済的重要の違いのみ
- 連産品と等級製品:等級製品は別個の生産が可能(組別総合原価計算ができる)で、原価発生原因主義の等価係数であり、同種製品である。
予想される問題
- 連産品の計算(市価法・追加加工なし)
- 連産品の計算(NRV法・追加加工なし・在庫あり)
- 連産品の計算(NRV法・追加加工あり)
- 連産品の計算(修正NRV法・追加加工あり)
- 連産品と副産物の違い
- 結合原価を按分する理由
- 連産品と等級製品の違い
今日やったこと
- 管理会計論の連産品の論点
- 管理会計論の連産品の練習問題
- 財務理論の金融商品会計の論点
- 財務理論のまとめ
- 財務会計論(計算)の事業分離・ソフトウェアの復習
明日やること
- 管理会計論の答案練習
- 管理会計論の練習問題(個別原価計算・単純総合原価計算)
- 財務会計論(理論)の金融商品の論点の続き
- 財務会計論(計算)の連結の復習