管理会計論

標準原価計算その2 (2020年9月20日・管理会計論)

短答式試験まで 244 日

論文式試験まで 333 日

仕損・減損が発生する場合の製品原価計算

分類

  • 仕損
    • 狭義の度外視法(第1法):仕損を無視したボックス図を作成
    • 非度外視法(第2法)
  • 減損(単位一致
    • 狭義の度外視法(第1法):減損を無視したボックス図を作成
    • 非度外視法(第2法)
  • 減損(単位不一致):製品の単位で行う

異常仕損費の算定

異常仕損費とは

  • 標準仕損費と実際仕損費との差を金額的に示したもの
  • 非減価項目もしくは仕損差異とする
  • 異常仕損差異を算定する理由:仕損超過発生による原価財の浪費部分を一度独立的に把握して、効果的な管理を行う

算定方法

  • 度外視法:仕損度外視後(異常仕損も度外視)の当月投入量を基礎とする
  • 非度外視法:仕損品を含む当月投入を基礎とする

第1法と第2法の比較

第1法(度外視法) 第2法(非度外視法)
計算 簡単 複雑
製品原価計算 不正確 正確
当月投入の標準原価(原価管理に影響) 不正確 正確
異常仕損費の分離把握(原価管理に影響) できない できる

直接材料費差異の分析

配合差異と歩留差異

  • 歩留差異:歩留の良否に基づく差異(異常減損費と同じイメージ)
  • 配合差異:異なる複数種類の材料の配合割合の変更によっと生じる差異

算定方法

  1. 当月完成品に対する正常減損量(あるべき減損量)を求め、標準当月投入量を算定する
  2. 分析表を作って解く
    • 1.配合差異を求める
    • 2.歩留差異を求める
  3. 価格差異を別で求める

加重平均標準価格を用いた配合差異の算定

  1. 当月完成品に対する正常減損量を求める
  2. 分析表を作って解く
  3. 価格差異を別で求める

直接労務費差異の分析

人員構成差異と労働能率差異と労働歩留差異

  • 労働歩留差異:歩留の良否に基づく差異
  • 労働能率差異:歩留の良否の影響を排除した純粋な作業能率の良否を示す
  • 人員構成差異:賃率の異なる複数種類の工員を使用したことに対する差異

算定方法

  1. 当月完成品に対する正常減損量を求め、標準当月投入量加工換算量)を求める
  2. 分析表を作って解く
    • 1.人員構成差異を求める
    • 2.能率差異を求める
    • 3.歩留差異を求める

労働歩留差異を算定しない場合の分析方法

  • 製品の産出量に比例する標準消費量を用いる場合に適用
  • 労働歩留差異は労働能率差異に含まれて計算される

製造間接費の能率差異の分析

能率差異と歩留差異

  • 歩留差異:歩留の良否に基づく差異
  • 能率差異:歩留の良否の影響を排除した純粋な作業能率の良否を示す

算定方法

  1. 当月完成品に対する正常減損量を求め、標準当月投入量加工換算量)を求める
  2. 製造間接費の分析図を作って予算差異、操業度差異、能率差異、歩留差異をそれぞれ求める

予想される問題

  • 異常仕損費の処理と仕掛品勘定の作成
  • 直接材料差異の分析(歩留差異・配合差異)
  • 直接労務費差異の分析(人員構成差異・労働能率差異・労働歩留差異)
  • 製造間接の差異分析(能率差異・歩留差異)

今日やったこと

  • 財務会計論(理論)の持分法、連結税効果のまとめ
  • 管理会計論の標準原価計算の異常仕損、各種差異の細分析の論点

明日やること

  • 財務会計論(計算)の事業分離の復習
  • 財務会計論(理論)の続きの論点
  • 管理会計論の標準原価計算の続きの論点