管理会計論

予算管理その2 (2020年9月29日・管理会計論)

短答式試験まで 235 日

論文式試験まで 324 日

予算管理総論

予算管理の意義

  • 予算編成と予算統制

予算管理の機能(目的)

  • 計画機能
    • 経営活動の目標を示し、経営資源の配分が計画される
  • 調整機能
    • 目標整合性を確保する(水平的調整垂直的調整
  • 統制機能
    • 事前統制(フィードフォワード・コントロール):動機付け
    • 機中統制
    • 事後統制フィードバック・コントロール

予算管理の手段的特徴

  • 資源配分の手段
  • 動機づけの手段

予算編成の方法

  • 天下り型予算トップ・ダウン方式
    • 特徴:集権的
    • メリット:利益計画との整合性が保て資源の有効活用が可能
    • デメリット:部門管理者や従業員のモチベーション低下
  • 積上型予算ボトム・アップ方式
    • 特徴:分権的
    • メリット:部門管理者や従業員のモチベーションが高まる
    • デメリット:トップ・マネジメントの方針との整合性を失って部分最適に陥りやすくなるため、全社的な視野から整合性を持つように調整するのに手間がかかる
  • 折衷型予算

予算スラックと予算ゲーム

  • 予算スラック
    • 意味:達成可能な収益と過小な予算額(売上)との差額。達成可能な原価と過大な予算額(原価)との差額
    • 形成要因:部門管理者が、予算達成を容易にし、業績評価をよく見せる
    • 問題点:不確実性の高い環境下においてはある程度必要だが、予算の妥当性が失われ、統制機能を低下させるので、可能な限り排除される必要がある
    • 削減方法:トップダウン型予算を採用すれば形成される余地はない折衷型予算では、予算担当部門が調整機能を発揮して、協議の中で予算スラックを削減する
  • 予算ゲーム:予算目標に予算スラックを組み込む攻防戦

予算管理の前提条件

  • 責任会計の導入
    • 原価(コスト)センター
    • 収益(レベニュー)センター
    • 利益(プロフィット)センター
    • 投資(インベストメント)センター
  • 原価システムの整備
  • 予算教育の徹底

責任会計と管理可能性

  • 責任会計(業績評価):管理可能性は重要
  • 資源配分:管理可能性は考慮しなくて良い

責任会計の情報利用者

  • 上位者、下位者の双方のため

予算の厳格度

  • 実現可能水準統制目的動機づけに最適
  • 期待水準計画・調整目的に最適

その他の論点

  • 期間予算と継続予算
  • 基本予算と実行予算
  • 増分予算とゼロベース予算
  • 脱予算経営

予算数量差異の細分析

セールス・ミックス差異と総販売数量差異

  • セールス・ミックス差異:多品種製品を販売し、それらが市場いおいて代替性を有する場合に生じる
  • 総販売数量差異:本質的な販売数量差異である
  • 解き方:直接材料費差異の配合差異のようなイメージ。各製品の実際販売量を合計し、予算販売数量割合に修正したものを媒介させる。

市場占拠率差異と市場総需要量差異

  • 市場占拠率差異:市場規模の増減の影響を排除した販売業績の良否を示す
  • 市場総需要量差異:市場規模の増減が自社の販売量の増減に与えた影響を示す
  • 解き方:「実際総需要✕予算占拠率」を媒介させる。

予想される問題

  • 予算管理の理論(意義・目的・手段・方法・予算スラック・前提条件・管理可能性)
  • セールス・ミックス差異と総販売数量差異
  • 市場占拠率差異と市場総需要量差異

今日やったこと

  • 管理会計論の予算統制の続きの論点
  • 管理会計論の単純総合原価計算と標準原価計算の復習

明日やること

  • 管理会計論の続きの論点
  • 財務会計論(理論)の続きの論点