財務会計論(理論)

金融商品 (2020年9月14日・財務会計論(理論))

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時価とは

  • 市場価格がある場合:市場価格
  • 市場価格がない場合:合理的に算定された価額

金融資産・金融負債の発生の認識

考え方

  • 金融資産・金融負債自体を対象とする取引:
    • 例:有価証券
    • 認識時点:契約締結時
  • 商品売買及び役務提供取引:
    • 認識時点:当該消費等の受け渡し又は役務提供の完了

金融資産・金融負債の消滅の認識

金融資産消滅の3条件(いずれか)

  1. 権利を行使
  2. 権利を喪失
  3. 支配が他に移転

支配が他に移転する3条件(すべて)

  1. 譲受人の契約上の権利が譲渡人及びその債権者から法的に保全されていること
  2. 契約上の権利を直接又は間接に通常の方法で享受できること
  3. 当該金融資産の満期日前に買戻す権利及び義務を実質的に有していないこと
    • 買い戻すことが予め含意されている取引は売買取引ではなく金融取引として処理する(担保扱い)
  • 財務構成要素アプローチ(現行)
    • 意義:分割して取引できるとみなす
    • 現行である理由:金融資産の一部を譲渡したという取引の実質的な経済効果が、譲渡人の財務諸表に反映されない
  • リスク・経済価値アプローチ
    • 意義:一体のものとみなす。リスクと経済価値のほとんどすべてが他に移転した場合に当該金融資産の消滅を認識する

金融負債の消滅の3条件(いずれか)

  1. 義務を履行
  2. 義務が消滅
  3. 第一債務者の地位から免責

金融資産・金融負債の消滅の会計処理

  • すべてが要件を満たした場合:消滅を認識+対価との差額を当期の純損益として処理
  • 一部や要件を満たした場合:消滅部分と残存部分の時価の比率で按分して帳簿価額を算定
  • 新たな金融資産・金融負債が発生した場合:時価により計上

金融資産・金融負債の評価基準

考え方

  • 基本:時価評価(保有目的に応じて異なるが)
    • 前提:金融商品は、客観的な価額として時価を把握できるから。時価により換金・決済等をできる
    • 理由①:投資者に対する情報提供
    • 理由②:企業に対する情報提供
  • 保有目的に応じて異なる処理が定められる論拠:保有目的等をまったく考慮しないと、必ずしも企業の財政状態・経営成績を適切に反映させることにならない

実際の評価基準

  • 金融資産
    • 基本:時価評価
    • 時価評価に適さないもの(例:売掛金、子会社株式):保有目的に応じる
  • 金融負債
    • 基本:債務額をB/S価額とする
    • デリバティブ:時価評価

金銭債権の貸借対照表価額

算定方法

  • 貸借対照表価額=取得原価ー貸倒引当金
  • 償却原価法の適用条件:取得原価と債権金額との差額の性格が金利の調整と認められる

貸倒見積高の算定

  • 一般債権:債権全体又は同種・同類の債権ごと
  • 貸倒懸念債権:
    • 財務内容評価法
    • キャッシュ・フロー見積法
  • 破産更生債権等:財務内容評価法

貸倒見積高の会計処理方法

  • 原則:貸倒引当金を設定
  • 例外(破産更生債権等のみ):直接控除することができる

未収利息の貸倒引当金

  • 未収利息は貸倒引当金の設定対象となる

予想される問題

  • 金融商品の発生・消滅の認識
  • 支配が他に移転する条件
  • 財務構成要素アプローチ、リスク経済価値アプローチ

今日やったこと

  • 管理会計論の連産品の論点
  • 管理会計論の連産品の練習問題
  • 財務理論の金融商品会計の論点
  • 財務理論のまとめ
  • 財務会計論(計算)の企業結合・ソフトウェアの復習

明日やること

  • 管理会計論の答案練習
  • 管理会計論の練習問題(個別原価計算・単純総合原価計算)
  • 財務会計論(理論)の金融商品の論点の続き
  • 財務会計論(計算)の連結の復習