財務会計論(計算)

2020年6月28日 財務会計論(税効果会計・外貨建取引)

短答式試験まで 328 日

論文式試験まで 417 日

財効果会計における損金不算入額の具体例(税効果会計)

損金算入限度超過額とは

  • 会計上費用計上したが、税法上損金と認められない当該超過額のこと
  • 損金算入限度超過額=会計上の費用計上額ー税法上の損金計上額

貸倒引当金繰入

  • 貸倒引当金繰入は、税法上の繰入限度額が定められている
  • 損金不算入額=損金算入限度超過額=会計上の貸倒引当金繰入ー税法上の貸倒引当金繰入

減価償却費

  • 有形固定資産には、税法上の法定耐用年数が定められている
  • 損金不算入額=損金算入限度超過額=会計上の減価償却費ー税法上の減価償却費

退職給付引当金

  • 会計上は発生主義で費用認識
  • 税法上は現金主義で損金認識
  • 退職給付引当金の今期計上額将来減算一時差異の発生
  • 退職給付引当金の今期減少額将来減算一時差異の解消

未払事業税

  • 会計上は今期分の税額を費用に認識
  • 税法上は今期支払の、前期分税額を損金に認識
  • 当期末の未払事業税=将来減算一時差異の発生
  • 前期末の未払事業税=将来減算一時差異の解消

税効果会計の解法(税効果会計)

  • 聞かれるもの:P/L の法人税等調整額と、B/S の繰延税金資産 or 負債
  • 1.期首の一時差異を求める
  • 2.期末の一時差異を求める
  • 3.税率を乗じて、期首・期末の繰延税金資産 or 負債を求める
  • 4.差額法人税等調整額

外貨建取引を換算する理由(外貨建取引)

数値に加法性を付与するため

直物為替相場(Spot Rate = SR)の分類(外貨建取引)

略称 英名 意味
HR Historical Rate 取引時・発生時
CR Current Rate 決算時
AR Average Rate 期中平均相場

外貨建て取引の会計処理(外貨建取引)

取引発生時の会計処理

  • 原則:取引発生時のHRにより円換算して仕訳
  • 前払金及び前受金金銭授受時のHRにより円換算して仕訳

決済時の会計処理

  • 決算を挟まない場合:取引発生時のHRと決済時のHRの差額為替差損益として処理
  • 決算を挟む場合:決算時のCRと決済時のHRの差額為替差損益として処理

決算時の会計処理

  • 外国通貨及び外貨建金銭債権債務に適用
  • 取引発生時のHRと決算時のCRの差額為替差損益として処理
  • 例外:前払金・前受金は行わない(金銭の授受完了済だから)
  • 注意:決算整理仕訳で、前払費用・前受収益は、HRにより繰り延べる(金銭の授受完了済だから)
  • 為替差損益はP/L上に営業外損益の純額を表示する

為替予約等(外貨建取引)

直物為替相場と先物為替相場

  • 直物為替相場(Spot Rate=SR)現在時点での為替相場
  • 先物為替相場(Forward rate=FR)将来の一時点における為替相場

為替予約で使用する勘定科目と財務諸表での表示

  • 為替差損益」勘定を使用
    • 直直差額
    • 直先差額
  • 直直差額及び直先差額の当期分:P/Lに「為替差損益」の名称で純額を表示
  • 直先差額のうち翌期以降1年以内:B/Sの流動資産・流動負債に「前払費用」「前受収益」の名称で計上
  • 直先差額のうち翌期以降1年超:B/Sの固定資産・固定負債に「長期前払費用」「長期前受収益」の名称で計上

為替予約における4パターンの振当処理

  1. 取引発生以前に為替予約をした非資金取引
  2. 取引発生以前に為替予約をした資金取引
  3. 取引発生に為替予約をした非資金取引
  4. 取引発生に為替予約をした資金取引

予想される問題

  • それぞれの調整項目で一時差異を計算してから、税効果会計をする問題
  • 外貨建取引単独の問題は少なそう。外貨建取引を普通の論点に織り交ぜて、難易度をあげてくる
  • 為替予約の振当処理における期中及び決算仕訳(4パターン

今日やったこと

  • 税効果会計における損金不算入の論点4つ
  • 外貨建取引の基本の論点
  • 為替予約の振当処理の論点
  • 各練習問題

明日やること

  • 社債の論点
  • 社債の練習問題