財務会計論(計算)

収益認識 (2020年8月19日・財務会計論)

短答式試験まで 276 日

論文式試験まで 365 日

収益認識の5つのステップ

  1. 顧客との契約を識別する
  2. 契約における履行義務を識別する
  3. 取引価格を算定する
  4. 契約における履行義務に取引価格を配分する
  5. 履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する

ステップ2:履行義務の識別に関係する論点

保証

  • 2つに分類される
  • 1.合意された使用に従った保証引当金として処理
  • 2.保証サービス履行義務であり、取引価格を配分する

本人と代理人

  • 本人と代理人の判定:次の3つの指標を考慮
    • 1.約束の履行に対して主たる責任を有している
    • 2.企業が在庫リスクを有している
    • 3.企業が価格設定の裁量権を有している
  • 本人の場合:企業が権利を得ると見込む対価の総額を収益として認識
  • 代理人の場合:報酬又は手数料の金額のみ収益として認識
  • 代理人の例:楽天市場、百貨店

ポイント制度(カスタマーロイヤリティプログラム)

  • ポイントを別個の履行義務として識別
  • 契約負債」勘定を使用

ステップ3:取引価格の算定に関係する論点

取引価格の算定に考慮するポイント

  1. 変動対価:変動する可能性があるもの(例:値引き、返金権)
  2. 重要な金融要素
  3. 現金以外の対価
  4. 顧客に支払われる対価(例:売上リベート、クーポン)

消費税

  • 消費税は取引価格に含まれない
  • 仮受消費税等」勘定を使用して別個に計上

売上リベート

  • 前払金として計上し、販売するにつれて減額

キャッシュバックや値引き

  • 取引価格から減額

返品権

  • 考え方:返品されると見込まれる製品は収益認識しない
  • 返金負債」と「返品資産」を計上しておく

ステップ4:履行義務に取引価格を配分することに関係する論点

値引きの配分

  • 独立販売価格の比率に基づいて算定

ステップ5:履行義務の充足に関係する論点

原価回収基準

  • 進捗度に応じて収益を認識する場合(工事進行基準など)において、発生した費用と同額の収益を計上する方法

検収時の収益認識

  • 原則的に検収時に収益認識を行うが、これまでの基準(出荷基準等)でもよい

今日やったこと

  • 在外連結キャッシュフロー計算書の論点
  • 収益認識の論点
  • 練習問題

明日やること

  • 分配可能額・一株当たり情報の論点
  • 復習